今朝は6時にセットしておいたアップルウォッチのタイマーで意外とシャキッと目が覚めた。福田口岸へ入境するMTRの落馬洲駅の改札前で8時30分にSPL社のMr. Fredと待合せしている。余裕を持って7時過ぎに家を出た。今朝のMTRの車内はいつも通勤で使っているそれとは様子が違っていた。一時間ほど早いだけでこんなにも車内は混んでいるのかと思い知らされるほど混んでいた。学生から年配の男女が大きな荷物やバッグを持ってスマホに覗き込んでいる。中には大声で通話をしているものやスピーカーにして映像を見ている年寄りもいる。日本では到底想像できない風景がここ香港では普通に毎朝くりかえされている。活気あると表現する方がいいのか?単に騒がしい五月蝿いというべきか?僕にとっては後者だな。終点の落馬洲駅についてドアが開くと我先にと車内から人が一気に弾き出されていくと同時にホームで待っていた人たちが降りる人の勢いに負けじと金属で無機質なシートを目掛けて突進している。整列乗車なんていう中途半端な優しさはここには無い。弱肉強食という表現が似合いそうでもある。
少し早く着いたので改札の手前でFredを待つ、その間にスマホのローミングを設定した。契約しているHK3のローミングサービスだ。6ヶ月間の契約でHK$78/月だ。日本、中国、マレーシアと出張する僕にとってはとても電話番号も変わらずに使えるし便利なサービスだ。Fredと一緒にMTRの改札を抜けると真正面に香港側のイミグレーションがある。スマホのQRコードを翳して顔認証で出国できる。そこから長い通路を歩いて中国側のイミグレを目指す。Fredと会話をしながら少し広めの川にかかる通路を渡ると中国側のイミグレがある。非中国民ではあるが入境カードと指紋を使ってスムーズに抜けていく。以前は毎回、入境カードを記入して外国人のカウンターに並んで少なくとも20分程度はかかったものだ。今はものの2~3分程度で入国できる。荷物のX線検査を通って深圳地鉄MTRの改札に進む。中国政府は年配者には優しい。Joy Youカードを見せるとなんと深圳MTRはタダで乗り放題なのだ。香港のHK$2もなかなかのサービスだが中国はさらに優しい。改札を抜けるたびにニマッとしてくる。今日の目的地までは地下鉄を2度乗り換えることになる。まだ9時前だというのにに通勤ラッシュみたいな人混みはない。きっともっと早い時間帯なんだろう。(つづく)