Malaysia or Mexico?
最近、お客さんとのメールにやり取りの中には必ず相互関税率が話題にあがる。ビデオ会議でも自動車の25%や鉄鋼の50%よりも自然とアジアの国々の相互関税率に話が及ぶことになる。中国に関してはすっかり会話の中心から外されてしまっている。米中の交渉結果が8月中旬に発表されるそうだがさほど興味はない。すでにどの会社もOut Of Chinaの方針のもとアジア地区へ猪突猛進だからだ。今となっては中国生産には見向きもしていない。現金なものだ。あれだけ世界の工場と持て囃していたのにだ。まぁ世界一の工場と世界一の消費国のどちらをとるかと聞かれたら即答だろう。作っても買ってくれるところがないと売上に繋がらないとどうしようもない。お客様は神様ということだろう。そこでお客様のためにどこで作ろうか?と言うことになるわけだ。今回の関税措置で大きく変わってきているのは単に第三国を経由して納入されたものには高い関税を課すことになる点だ。中国で作ったものをマレーシア、タイ、ベトナム、フィリピンなどでちょちょっと最終加工して出荷されたものは経由国産とは認めませんよということだ。じゃどの工程から作ればその国でつくられた物と認めてくれるのか?というところだ焦点になる。要するに最終組み立てを行った国で「原産国証明」を取れるかどうかにかかっているのだ。今日、Vtechのマレーシア工場の責任者にメールできいてみた。中国でPCBに部品実装をしてマレーシアへ送って最終組立てをしても「Made In Malaysia」は取れないだろうと返事がきた。実装工程から現地で製造しない原産国としては認められないということだろう。そうなると部品サプライヤが整備されているマレーシアは最有力国になるだろう。25%からどれくらい下がるのか注目だな。20%のベトナムは?衣料品のイメージが沸くが最近はエレクトロニクス企業の進出も進んでいるし可能性は大きいかな?政治的なきな臭さが残るけど・・・原産国証明ができると強みありだな。ダークホースとしてはメキシコだ。北米、南米、さらにはEU市場への出荷も意外と便利な国だ。当初はやり玉に挙がっていたが実質的には関税率ゼロはマーケットに近いことも含めて大きな魅力国だ。ただ少しのんびりした気質とアジアよりも経費がかかる点はマイナスかな?好き勝手な私見でした。
