今年春頃から7月5日に日本で災難が起こると香港中で噂になっていた。会社の同僚の中には7月は日本に行かないほうがいいのか?とメールで聞いてきたり「5th July フジサン ボン」でしょう?と言ってくるやつまでいた。香港は風水を信じる人が少なくない。追い打ちをかけるように風水の占い師までもが7月に災いが起こると言ったとか言わないとかそんな実しやかな話も飛び交っていた。気象庁のデータをネットで調べてみると7月に発生した地震の回数は713階だそうだ。「えっ?」と少し驚いたけど恐らく無感地震や微小地震のすべてをカウントしているとの説明だった。これをみて災いが発生していると言うのは無理だろう。そして風水を信じる香港人の行動は数字にもはっきりと表れている。インバウンドの数だ。7月の訪日外国人の総数(推計値)は343万人だそうだ。内訳は中国が94万人(前年比25%増)、韓国が67万人(同10%減)、台湾が60万人(同5%増)、米国が27万人(同10%増)、そして香港は17万人(36%減)だったそうだ。Vtechは毎年10月の国慶節に休みに合わせて社員旅行を実施している。マネージャー以上は配偶者の旅費は会社負担だ。過去の行き先には日本が何度も登場した。前年に計画するため当然ながら今年の行き先は日本ではなくバリだ。きっと8月、9月は香港からの訪日旅行者も激増するだろうなぁ~まだ75日は経ってないけど:)
最近、お客さんとのメールにやり取りの中には必ず相互関税率が話題にあがる。ビデオ会議でも自動車の25%や鉄鋼の50%よりも自然とアジアの国々の相互関税率に話が及ぶことになる。中国に関してはすっかり会話の中心から外されてしまっている。米中の交渉結果が8月中旬に発表されるそうだがさほど興味はない。すでにどの会社もOut Of Chinaの方針のもとアジア地区へ猪突猛進だからだ。今となっては中国生産には見向きもしていない。現金なものだ。あれだけ世界の工場と持て囃していたのにだ。まぁ世界一の工場と世界一の消費国のどちらをとるかと聞かれたら即答だろう。作っても買ってくれるところがないと売上に繋がらないとどうしようもない。お客様は神様ということだろう。そこでお客様のためにどこで作ろうか?と言うことになるわけだ。今回の関税措置で大きく変わってきているのは単に第三国を経由して納入されたものには高い関税を課すことになる点だ。中国で作ったものをマレーシア、タイ、ベトナム、フィリピンなどでちょちょっと最終加工して出荷されたものは経由国産とは認めませんよということだ。じゃどの工程から作ればその国でつくられた物と認めてくれるのか?というところだ焦点になる。要するに最終組み立てを行った国で「原産国証明」を取れるかどうかにかかっているのだ。今日、Vtechのマレーシア工場の責任者にメールできいてみた。中国でPCBに部品実装をしてマレーシアへ送って最終組立てをしても「Made In Malaysia」は取れないだろうと返事がきた。実装工程から現地で製造しない原産国としては認められないということだろう。そうなると部品サプライヤが整備されているマレーシアは最有力国になるだろう。25%からどれくらい下がるのか注目だな。20%のベトナムは?衣料品のイメージが沸くが最近はエレクトロニクス企業の進出も進んでいるし可能性は大きいかな?政治的なきな臭さが残るけど・・・原産国証明ができると強みありだな。ダークホースとしてはメキシコだ。北米、南米、さらにはEU市場への出荷も意外と便利な国だ。当初はやり玉に挙がっていたが実質的には関税率ゼロはマーケットに近いことも含めて大きな魅力国だ。ただ少しのんびりした気質とアジアよりも経費がかかる点はマイナスかな?好き勝手な私見でした。
やきもきしながらHang Seng Bankからのメールをまっていた。じつは6月2日から一週間の日本出張が決まっていた。それで何とか香港に居れる6月1日までに口座を開いて月初にせまっている支払いなどの処理をしたいと思っていたのだった。週末に名刺をくれたHang Seng BankのアシスタントからあなたのBusiness AccountのマネージャーはMs.〇〇よと紹介されていた。週があけてギリギリのタイミングになった。一切の余裕もなしだ。それでもメールなどの連絡はこなかった。結果から言うと日本出張中の6月3日になってMs.〇〇さんから口座開設の申込はApproveされたよとメールで連絡があった。よかった。翌日になってメールで60日以内にアプリにパスワードなどを設定するようにと連絡があった。出張中ということもあって個人の用事は夜しか落ち着いて作業できない。仕方なく夜までまって出張先のホテルでパスワードなどの設置をすませるとアカウントにアクセスできた。翌日、嫁さんに預けておいたChequeをドロップしに行ってもらった。翌日に確認するとちゃんと入金されていた。5月19日にアプリで申込をして実働13日程度で開設できた。もし申込時にサイナーなどの入力ミスがなかったらきっともっと早く開設できていただろうなと思っている。ちなみに同時に申込をした中国銀行と富邦銀行は一切音沙汰なしだった。ありがとうHang Seng Bankのお話しでした。
5月19日にBusiness account開設の申込を済ませて何の具体的な進捗をみないまま一週間が過ぎようとしていた。その週末、嫁さんから「私のスマホに銀行からSMS来てたけど何なん?」「えっ?」「見せてみぃ」 あっちゃ~そうだったのか、全てがクリアになった。私がネットで申込みした際に適当にサイナーとして嫁さんの情報を入力していたことを思い出した。そのSMSにはリンクが書かれていてそこに飛ぶと登録されている内容に間違いはないか?と、確認依頼だった。Hang Seng Bank側はちゃんと手続きを進めていてくれたんだ。先週の電話でもSMSを確認するように言われたことを思い出した。すべてが繋がった。要するに私が「適当」に入力した内容が障壁になって手続きを進められずにいたんだ。翌週の月曜日に嫁さんをつれてHang Seng Bankのビジネスセンターに出向いて内容の訂正をすることにした。
ブーブー文句を垂れる嫁をつれて10時前にビジネスセンターについた。タッチ画面に触れて面会番号をとって待合椅子に座った。並んでいる人は居なかったので壁の表示画面にすぐに自分の番号が表示された。暫くすると奥の部屋から若い男性ががパソコンをもって出てきた。ナンバー〇〇と声をかけられてカウンタについた。先週初めにビジネスアカウントの申込をしたこと、間違ってサイナーの申込をしてしまっていること、一日でも早く口座開設をしてほしいことを説明した。すると優しく「OK、ステータスの詳細を確認するから少し待ってて」と言ってまた奥の出てきた部屋へ引っ込んでしまった。いろんな面倒な依頼を多く受けているんだろう。とても冷静に対応してくれた。暫くして戻ってくると「サイナーの確認で止まっているよ」との説明、「いやいやちゃうねん。それ間違いだからサイナーは俺ひとりでいいねん」と英語で説明すると「 do not want to involve her?」うなずきながら「No no no いらんねん」と言うとまた「Okay」といって奥の部屋へ戻っていった。暫くして女性と2人で戻ってきた。「申込内容を訂正しておいたよ。アカウントマネージャから電話が入るのを待っててね」と言われた。「いつ電話もらえるんかな?」聞くと「2~3日中」とのこと、「早く口座ほしいんだけど」とお願いすると「うぅ~ん、いつ開設できるか保証は出来ない」きっぱりと言われた。そりゃそうだ。目の前の2人はあくまでも受付担当だ。これ以上の要求をしても無駄だと悟って退却することにした。別れ際に一緒に部屋からでてきた女性が何かあったらメールをくださいと名刺をくれた。ほんのちょっぴりだけど前進した気がした。でも先は長いなぁ~嫁さんが横でぼそっと「私は何しについてきたん?」(つづく)
いつもの事ではあるのだけれど思いつきで無計画に動きまわった結果、ひとり窮することがよくある。その都度失敗を糧にして学べばいいのだけれどそれが出来ない。喉元過ぎればというやつだ。5月中旬をすぎてクライアントにコンサルタンシー契約のインボイスを発行した。振込先を一時的に個人名義の口座に指定しておいた。するとコンサルタンシー契約は会社名義となっており個人名義の口座には送金できないとの返事がきた。「うっそ、マジか」 メールで再確認と個人名義への振り込みを打診するも「No」 よーしそれならと会社名義の口座の開設だぁ~と気合をいれたのが5月17日の週末だった。翌週の19日の月曜日の午後、半休して自宅のある駅から近い銀行の窓口へ軽い気持ちで出かけた。最初に行ったのは Hang Seng Bank。ロビーにいたスタッフにBusiness Bank Accountを開設したいのだけれどと相談すると、ここの支店では受付できないとのこと。「へっ?そなの」電話番号が書かれた小さなメモを渡された。まずホームページから申込みをして電話でアポイントをとれとのことだった。「えぇ~そんな面倒なの」仕方なくその場は引き下がってすぐ隣にあった中国銀行と東亜銀行でも聞いてみた。結果は同じで共にホームページ経由でまず申請をしてから電話でアポイントをとって正式な申込の受付完了という段取りだ。仕方なくあまり馴染みのない富邦銀行にもスマホでアプリをダウンロードして気休めとして申請するしかなかった。「おいおいぴ、月末までに開設できるかすごく不安が込み上げてきた」 仮に開設出来ないとなると契約金が手元にこない。予定している支払いが出来ない。血の気が引いていくのが分かった。ましてや6月の第一週には日本への出張も予定されている。おいおいおい、マジかよ。じつは土日の間にHSBCのHPから申込みと必要書類のアップロードだけは済ませておいたのだけれどアポイントの予約はネット上では最短で6月9日となっていた。そこでアポイントの日付を速めてもらおうと電話を入れてみた。結果、電話で交渉するもネット同じ最短で6月9日との回答だった。発砲塞がりだ。月末まで2週間を残して口座開設の可能性がほぼゼロになってしまった。捨てる神あれば拾う神ありだ。翌20日に唯一Hang Seng Bankから電話がかかってきた。本人確認と手続きを進めているから次の電話をまっているようにとのことだった。それから1日経ち2日経ち・・・告げられたアカウントマネージャからの連絡がない。月末が近づいてくる。気が気じゃない。電話で問い合わせをいれてみると再度、本人確認をされてアカウントマネージャーが数日中にコンタクトあるから待っててねとのことだった。苦しい。不安と開き直りを自分の中で繰り返しては「はぁ~」ため息しか出ない。(つづく)